《29回目》
大黒摩季「病による活動休止、不妊治療・・・どんな向かい風も、向きを変えれば追い風に」 2020.5.29 婦人公論.jp
「ら・ら・ら」「熱くなれ」をはじめ、女性の気持ちを代弁する歌詞とパワフルな歌声で人々の心を鼓舞してきた大黒摩季さん。しかし2010年に病気療養のため休業し、およそ6年間、表舞台に立つことはありませんでした。数々の壁を経験した今、「人生の節目は軽やかには越えられない」と語る真意はー
パワフルな歌声、なにより私の好きなTUBEの妹分として、アルバムのコーラスで参加したりTUBEの30周年には歌詞を提供したりとTUBEファミリーとして認識している大黒摩季さんが休業を宣言されたときには、子宮内膜症の症状が重く、同時に不妊治療をされるため、とぼんやり伝え聞いていました。
この記事を読んで、もっと若い10代のころから婦人科系の病気で歌うこともままならなかったことを知りました。そして子宮腺筋症の症状が重かったために代理出産も実施されていたのですね。
どの道を選ぶかを自分で決めれば、「諦め」も「終えた」と言える。
もちろん病気になんかなりたくなかったし今も憎いけれど、もたらしてくれたこともあります。どこにでもあるような缶バッチが、七転八倒して答えを見つけることで、ちょっぴり輝かしい勲章にかわるということも。
人って、”苦難”という向かい風は厳しいと嘆くけれど、パッと向きを変えれば追い風に代わるじゃないですか。本当に苦しみの極致と向き合えば、遠回りでも案外楽しいと思えます。やれることはすべてやろうよって、自分が自分に力を与えてくれる気がするのです。
彼女の言葉はひとつひとつが力強い。もともと強い人だからできたことではないと思います。この経験をしてきたからこそ言える言葉であって、その経験が彼女を強くしてきたと。
長い時間がかかっての今、彼女の歌声はまたいま心をうちます。
5月27日配信の新曲「OK」
「どんな長い夜にも朝は来る
凍える冬にも春は来る
折れた枝からは新芽が出る
私にも あなたにも 光は降ってくる」